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山本 克宗; 横内 猪一郎; 岡川 誠吾; 比佐 勇; 石渡 名澄
JAERI-M 83-007, 50 Pages, 1983/03
JMTRの高温高圧炉内水ループ(OWL-1)を用いて、一連の人工欠陥燃料照射によるFP放出実験か行われ、この実験中に、ループ1次冷却系内に放出されたFP核種(およびNp)を測定した。ループ1次冷却水中での放射性ヨウ素の化学形は主としてIであったが、原子炉停止直後にはI(IO,IO)が50%以上になることもあった。ループ1次系内に挿入した金属板試料には主としてI,Mo,Npが付着した。FP放出実験終了後に配管等の壁面に付着して1次系内に残留しているIの量と系内水洗時のI濃度との関係について検討した。この他イオン公刊樹脂塔によるlに水中の除去効率、ループの気水分離器内でのIの気液分配、水中のFPの存在形態などについて測定を行った。また、 放射性ヨウ素について、照射初期、定常運転時および冷却水条件の変動時のR/B(放出速度/生成速度)と崩壊定数との関係をプロットし、人工欠陥燃料からのこれらの核種の放出について若干の考察を行った。
福田 幸朔; 岩本 多實
Journal of Nuclear Materials, 66(1-2), p.55 - 64, 1977/02
被引用回数:7高照射済み四重被覆燃料粒子の被覆層中のCs、SrおよびCeの分布が被覆層を段階的に除去することによって測定された。これより、SiC層中の分布はその密度と照射温度に強く影響されることがわかった。つまり高密度SiCは1530Cの照射温度でもFPをよく保持していたが、低密度SiCは1300C以上でその保持力が失われた。外部PyC層ではいくつかのFP分布のパターンがみられた。ある粒子ではこの層の中央部にFPの蓄積がみられた。また別の粒子では粒子表面付近で著しく高いFP濃度や外部PyC層全体にわたってSiC層中より高い濃度が観察された。またこのうちの1種類の粒子は照射後加熱が施され、FP放出や分布の変化が測定された。
石森 富太郎; 藤野 威男
日本原子力学会誌, 3(4), p.276 - 283, 1961/00
トリ-n-ブチルホスフィンオキシド(TBPO)は抽出剤として近頃よく用いられるようになったが、このものは水相にある程度溶ける性質がある。そこでTBPOのトルエンと0.5,1および2Mの各濃度の塩酸間の分配比を放射性指示薬を用いて溶媒抽出法によって定めた。トレーサ量の亜鉛はこの酸度範囲で比較的よくTBPOトルエン溶液に抽出されるが、その分配率は有機層中のTBPO濃度の自乗にほぼ正しく比例する。したがって、未知濃度TBPO溶液と既知酸度の塩酸溶液間のZnの分配率測定から、有機層中のTBPO濃度が求められる。この手法に基づいて3種の方法を考察し吟味した。さらにこの結果は、別に行なったTBPO中のリンの放射化分析の結果とあわせ比較検討した。溶媒抽出法はその精度においてはPでラベルしたTBPOを用いる方法に劣るであろうが、簡便迅速である点において優れていることが認められた。